ジュニアNISAの概要と注意点

公開日: : 最終更新日:2015/09/18 節税

NISAを利用して株式等の投資を行っている人も多いかと思いますが、来年からはじまるジュニアNISAも上手に利用すれば節税になります。今回は、平成28年1月から口座開設受付が開始されるジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)について、制度概要と注意点を簡単にご説明します。

ジュニアNISAは、子や孫の将来に向けた長期投資を促進する趣旨で創設された制度です。証券会社や銀行、郵便局等の金融機関でジュニアNISA口座を開設して上場株式等を購入すると、通常20.315%の税率で課税される配当金や売買益等が非課税になります。株式等の購入開始は平成28年4月からで、年間投資上限金額は 80 万円、非課税期間は最長5年間です

ジュニアNISAの概要は、以下のとおりです。

○口座開設対象者 

日本に居住する未成年者(口座を開設する年の1月1日時点で19歳であれば、その年中は口座開設可能)

○口座開設期間  

平成28年4月~平成35年12月末(終了時期は成人NISAと同じであるが、金融機関の変更は不可)

ジュニアNISAの利用を申し込むと、「ジュニアNISA口座」「課税ジュニアNISA口座」の両方が同時開設されます。ジュニアNISA口座は、非課税対象となる上場株式等を管理する口座です。一方、課税ジュニアNISA口座は、ジュニアNISA口座での売却代金や配当金・分配金(ジュニアNISA口座で再投資しないもの)、預り金などを管理する口座で、課税対象となる上場株式・ETF・REIT・ 株式投資信託等・公社債等を管理する口座になります。

○運用管理  

原則、親権者等が未成年者のために代理して行う

○払出制限 

3月末時点で18歳である年の前年の12月末まで制限(災害等やむを得ない場合は税務署の確認のうえ非課税で払出可能)

ジュニアNISA口座で購入した上場株式等の配当等や売却した場合の売却代金は、課税ジュニアNISA口座にプールし、課税ジュニアNISA口座における上場株式等の購入やジュニアNISA口座の非課税枠の範囲内での上場株式等への再投資が可能となりますが、ジュニアNISA口座および課税ジ ュニアNISA口座から払出すことはできません。

○年間投資上限額  

80万円

なお、成人NISAの利用限度額は、1人年間120万円(平成26年及び平成27年は100万円)です。

○非課税対象   

上場株式・ETF・REIT・株式投資信託等の譲渡益・配当 等

上場株式等の配当等は、証券会社で受け取る株式数比例配分方式を選択する必要があります。

○非課税期間  

非課税管理勘定:投資した年から最長5年間

継続管理勘定(ロールオーバー専用勘定):平成36年~平成40年の各年に設定され、20歳になるまで非課税で保有可能。新規投資不可。

ジュニアNISA口座で購入した上場株式等はいつでも売却できますが、売買益が非課税となるのは、原則、購入した年の1月1日から起算して5年以内の売却に限ります(成人NISAと同様)。また、18歳までは売却代金は課税ジュニアNISA口座に受入れることとなり、口座外に払出すことはできません。

非課税期間である5年間が終わると、ジュニアNISA口座の上場株式等は課税ジュニアNISA口座に移り、その後の配当金や売買益等については課税されます。 ただし、ジュニアNISA口座で保有されていた期間に値上がりしていた場合には、その分の値上がり益は課税されません。 また、課税ジュニアNISA口座への移管のほか、引き続きジュニアNISA口座で翌年の非課税枠80万円を利用して限度額の範囲内でそのまま保有し続けることもできます。

ジュニアNISAの概要は以上のとおりですが、最後に、利用する際の注意点を3つまとめておきます。

①ジュニアNISAは、成人NISAとは異なり、名義人が18歳になるまで払出制限があり、要件に反して払出した場合には開設日以降非課税で受領した配当金や売買益等について払出時に生じたものとして課税されるため、あくまで長期投資を対象としている点を認識しておきましょう

②NISA同様、特定口座や一般口座で保有する他の上場株式等の配当金や売買益等との損益通算はできず、損失の繰越控除(3年間)もできないため、損失が発生した場合には通常の口座での購入よりも損をしてしまう可能性がある点に注意しましょう。

③子供への資金移転になるジュニアNISAは、生前贈与の年間の非課税枠110万円の対象となりますので、毎年80万円を口座へ入れると残り30万円の非課税枠しか残らない点にも注意しましょう。ただし、年間110万円を連続で10年間贈与した場合に一括贈与とみなされる懸念がありますが、ジュニアNISAの場合その心配はありません。しかし、贈与の観点から考えると、ハイリスクな投資の形で残すかどうかは慎重な判断が必要かもしれません。

以上、今回はジュニアNISAについて簡単にご説明しました。ジュニアNISAも成人NISA同様、あくまで運用益が非課税になり資産運用を促進するための制度です。制度を理解したうえで、上手に利用しましょう。

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