住民税特別徴収の義務化

公開日: : 中小企業支援情報

個人住民税の特別徴収とは、所得税の源泉徴収と同様に、給与支払者である事業主が従業員に毎月支払う給与から個人住民税を天引きし納入する制度です。地方税法上、事業主は原則個人住民税を特別徴収する義務がありますが、実際は全国的に7割程度の達成にとどまっており、強制的な特別徴収義務者への指定はされていませんでした。しかし、昨年に全国地方税務協議会で「個人住民税特別徴収推進宣言」が出され て以来、各地方自治体が個人住民税の特別徴収の推進に力を入れています。たとえば、埼玉県、茨城県、栃木県 は平成27年度から、神奈川県と千葉県は平成28年度から一斉指定を予定しています。今回は、福岡県の取組みとスケジュールに関して詳細をご説明します。

福岡県の取組みをみる前に、まず、特別徴収事務について下記の図(福岡県HPより)で確認しましょう。

40361

 

 

 

特別徴収制度では、事業主は市町村から通知される特別徴収額を毎月給与から引き、翌月の10日までに各市町村に納入します。なお、所得税の源泉徴収のように税額を計算したり年末調整等を行う必要はありません。また、従業員にとっては、毎月の給与から天引きされるため自分で納税する手間が省けます。ちなみに、普通徴収(個人納付)の場合は年4回の支払いになり、滞納すると延滞金が発生します。

さて、福岡県と県内全60市町村は、平成29年度課税分から個人住民税の特別徴収の推進強化に乗り出します。特別徴収する必要がある従業員全てを普通徴収としている事業主は、福岡県内全市町村から一斉に「特別徴収義務者」として指定されます。具体的には、従業員が住んでいる市町村から、上図「(3)特別徴収税額の通知(特別徴収税額決定通知書)」が送付されることにより、特別徴収義務者に指定されることになります。また、既に特別徴収義務者に指定されている事業主で、一部の従業員を普通徴収としている場合は、特別徴収を行わないことができる要件に該当しない従業員の特別徴収を実施するように推進されます。

特別徴収の推進に伴い、毎年1月末までに提出する「給与支払報告書」に係る普通徴収の取扱いは、平成28年所得分(平成29年1月末提出期限分)から以下のとおりになります。

①特別徴収を行わないことができる者について、福岡県内全市町村で統一した要件が設けられ、要件に該当しない場合は特別徴収になります。

■要件

従業員

A 退職者又は給与支払報告書を提出した年の5月31日までの退職予定者

B 給与の支払いがない月がある者

C 年間の給与の支払金額が、930,000円以下である者

D 他から支給される給与から特別徴収されている者(乙欄該当者)

E 事業専従者(事業主が個人の場合のみ該当)

事業主

F 常時2人以下の家事使用人のみに対して給与等の支払いをする者

  または、他市町村を含む給与受給者総数が2人以下である者

※給与受給者総数とは、市町村単位での人数ではなく事業所全体の受給者数(上記A~Eの給与所得者の要件に該当する者を除く)です。

②上記の要件に該当し、特別徴収が困難な従業員がいる場合には、事業主から普通徴収申請書による申し出が必要になります(申し出がない場合は特別徴収)。

特別徴収推進スケジュールは下記の予定です。

  • 平成27年11月    税務署主催の年末調整事務説明会での事前説明
  • 平成28年6月      県HPに市町村ごとの各種様式がダウンロードできる専用ページを整備
  • 平成28年11月    特別徴収の事前の予告通知を送付
  • 平成28年11月    税務署主催の年末調整事務説明会での事前説明
  • 平成29年1月末まで 給与支払報告書の提出・受付
  • 平成29年5月末まで 特別徴収税額決定通知書の送付

今まで特別徴収していなかった場合は、今後通知が届くので焦らず対応しましょう。

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公認会計士・税理士 小西慎太郎
福岡県福岡市中央区荒戸1丁目1番3号大濠JOYビル4階
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